息子にはいろいろと話をして、彼の気持ちにも少し近づいたような気がした。ようやく気持ちが前向きになったと思い、少し信用したが、急には変われないよね。
- 映画の評論文を自分で書く、と言って机に向かったのが夜10時。
- 下書きができたら見せるよう言って、一人にする。
- 2時間経過して音沙汰がないので様子を見たら、机の上で居眠り。文字を2行しか書いていない。
- 1時になり見に行ったが、100文字も書いていない。
- 1時30分になり見に行ったら、また居眠り。200文字も書いていない。困難から逃げてきたから成長がない。去年、一昨年と全く同じ。
- 1時50分。また居眠り。もうこれ以上は無理。結局終わらずじまい。
学校でも同じような態度なのだろうか?
であるならば、先生方は「怒り」を通り越して、愛想つかして、もはや相手にしていないだろう。
挙句の果てに、成績が最下位、提出物は出さない、手帳を書かない、問題を起こす、となれば、学校としては汚点であり、早く出て行ってほしい、となる。
まさに夏休みの宿題は最後通知。本人に危機感と自覚がなければ留年は時間の問題だろう。留年したら、当然居場所なんかない。退学だ。
失った信用は大きい。本来やるべき努力と忍耐から逃げ(周りの人は陰ではちゃんとやっている。だから、そういう者同士に友情が芽生える)、安きに溺れ、普通の高校生すらなれないという(自分で貼った)レッテルをどう剥がすのか?
一度愛想をつかした人間に親身に指導しよう、などと言う気持ちは普通の人間ならば起きない。
勉強しないとああなるぞ、という、皆にとっては良い反面教師になり、かずきがいなくなった本郷生は勉強に身が入るだろう。悔しくないのか?
夏休みもそうだが、2学期以降、自らを改めて変われることができるのか? 先生、学校から認められる存在に戻れるのか? 真価が問われる秋になりそうだ。
結局、10時から2時まで待ってダメだった。頭に血が上って眠れない。上記を印刷して息子の机に置いた。寝たのは4時過ぎ。
私は作文を見て一つぐらいは課題を仕上げたいと思っていたが、それは親としての気持ちを楽にするためだったようだ。
翌朝、妻に写しを見せたら泣き崩れた。スマホが彼をダメにした。頭がおかしくなっている、と。妻の狼狽ぶりで我に返った。息子をロジカルに追い詰めてしまった私も涙して手紙を回収して捨てた。ごめんね。
ただし、スマホは相変わらずのようだ。駅のWifiでYoutubeを見ているのだろう。アプリの制限をかけられないか調べたら、キッズぶろっくというアプリがあった。
キッズぶろっく – お子様のスマホに安全な機能制限を設定できるアプリ
妻と相談して、スマホを完全に取り上げるわけにもいかないので、まずできることをやってみよう、ということにした。藁にも縋る思いで息子から妻が携帯を取り上げ、アプリの設定をした。数日たったが、どうやらスマホを見ることはあきらめたようだ。鞄によくわからない本が何冊か入っていた。いきなり勉強に向くわけないか。。
妻は機嫌が悪いのは相変わらずだが、朝の罵声は抑えるようになった。息子の作文はいまだに終わっていない。今日、明日が最後のチャンス。家族のためにできることをやろう。