父の思い出

我慢していた怒りの感情が、お酒の力によって熱せられて蓋が外れてしまい、ふつふつと吹きこぼれてきた。私はお酒を飲むといつも機嫌が悪くなる。
妻は赤裸々に、私が酔って帰ってくることを子供たちはとても嫌っていると言ってくれた。
そして私の父が以前、妻に酔って語ったことを話した。新婚旅行帰りに「もう生活はつまらなくなったか?」。新年会でイワシのマリネを持って行ったら「貧乏人の魚なんて食えるか」。いくら口下手とは言え、ひどい。
父の頭の中は、今の私と一緒なんだろう。父も辛い思いをしていたんだろうなぁと思うと、なんだかやるせなくなってくる。この状態は、一生治らないのだろうか。

会社にいると、心が穏やかになる。
適度にやることがあり、時間が過ぎ去っていく。
人との関わりがあまりない。自己否定されることがほとんどない。
まぁこんなもんだと思わなければやってられないが、その気持ちさえ持てば、穏やかに過ごすことができる。
私にとっては良い環境なのだろう。